TikTok

2023.05.01

TikTok広告とは?Facebook広告と何が違う?特徴や使い方を1から解説

この記事では

「他のSNS広告と比較してTikTok広告が自分の商品に合っているのか判断できない」
「TikTok広告の特徴や種類、費用感などを理解した上で実際の作成方法を知りたい」

といったお悩みをお持ちの企業の担当者の方に向けて

TikTok広告の特徴や種類、費用や相場などの基本的な情報や、Facebook広告、Instagram広告と比較した際のメリット・デメリットなどを詳しく解説した上で、

TikTok広告の出稿方法や成果を出すためのポイントについても成功事例を踏まえてわかりやすく説明しています。

最後までお読みいただけば、あなたの商品にTikTok広告が適しているのかをしっかり判断できるようになるとともに、TikTok広告の効果的な作成方法を理解することができます。

TikTok広告を理解し実践するための網羅ガイドとして是非お役立てください!

Contents

TikTok広告の特徴とメリット・デメリットを解説

TIkTokのイメージ

今やTikTokは「若者がよくわからないダンスをしているニッチなSNS」ではありません。

TikTokは、

「過去3年間で全世界で最もダウンロードされたアプリ」であり、「ユーザーの平均年齢は34歳*」です。

流行が始まった当初に比べて、コンテンツとユーザーの質がともに高まり、SNS広告の出稿先としてTikTokは無視できない存在となってきています。しかし、エンタメを極端に重視するコンテンツ特性や、一見複雑なアルゴリズムの存在などから、自分の商品の宣伝にTikTok広告が本当に適しているのかどうか疑問に感じるのは当然のことです。

TikTok広告の特徴やメリット・デメリットを理解した上で、自分の商品がTikTok広告と相性がいいのかどうかを判断しましょう。

TikTok広告の3つのメリット

TikTok広告の大きなメリットは以下の3つに集約されます。

・5つの属性による精密なターゲティング
・UGCによる拡散を狙いやすい
・インフルエンサーとコラボしやすい

順番に詳しく説明いたします。

5つの属性による精密なターゲティング

TikTok広告の最大の強みは、ターゲティング精度の高さにあります。

TikTokでは「カスタムオーディエンス」「ユーザー基本情報」「興味」「行動」「デバイス」の5つの属性でターゲティングを行うことができます。

詳しくは以下の表をご覧ください。

種類 機能
カスタム 『商品のウェブサイトを訪問した』『TikTok広告に反応した』などすでに商品に一定の興味を示しているユーザーに対するリターゲティング
基本情報 性別、年齢、所在地、使用言語などのユーザーの基本的な特徴に基づいたターゲティング
興味 化粧品、アウトドア用品、スポーツニュース、ペット用品など特定のカテゴリとのインタラクションが高いユーザーへのターゲティング
行動 直近のTikTok内行動データに基づいて各広告ジャンルに反応が良さそうなユーザーをターゲティング
デバイス ユーザーの使用OSやOSのバージョン、機種、キャリア、通信環境などの情報に基づいたターゲティング

 

ユーザーによる拡散を狙いやすい

TikTokでは他の人のコンテンツを楽しむだけではなく、多くのユーザーが自らバズを狙って様々な動画を投稿しています。

さらにTikTokでは一度バズったコンテンツがトレンドとなって、それを模倣したコンテンツがさらにバズりやすくなるという傾向があります。なので、出稿した広告がトレンドとなれば、さらにその広告を数多くのユーザーが模倣して二次拡散される可能性があります。

また、TikTokには動画のリミックス機能など、ユーザーによる二次拡散によってUGC(ユーザーが生み出すコンテンツ)が生まれやすくなるような仕組みが数々あります。

広告としてTikTokのユーザーが真似をしたくなるような動画を作成し”バズる”ことができれば、UGCによる二次拡散が生じることで大きな成果を得ることができます。

インフルエンサーとコラボしやすい

TikTokにはTikTok Creator Marketplace(TCM)という、インフルエンサーとつながって動画制作を依頼できるマッチングプラットフォームが併設されています(*)。TCMを活用して、自分の商品とマッチしたインフルエンサーとコラボすることで、商品の認知・信頼度ともに潜在層まで爆発的に高めることができる可能性があります。

TikTok広告の2つのデメリット

次にTikTok広告のデメリットについてです。
TikTok広告のデメリットは以下の2点です(*)。

・動画制作のコストがかかる
・ユーザー層に偏りがある

順番に詳しく説明いたします。

動画制作のコストがかかる

TikTokに広告を出稿するためには、ショート動画(アスペクト比9:16推奨)でクリエイティブを制作する必要があります。

静止画でも可能な起動画面広告など一部例外はありますが、基本的には動画制作をしなければいけないので、その分クリエイティブ制作のコストがかかります。

ユーザー層に偏りがある

TikTokユーザーの約半数は10~20代です。

販売する商品のターゲットの年齢層がTikTokユーザーの年齢層と大幅に異なっている場合は、出稿には慎重になるべきです。

しかし、TikTokもユーザー層を多様化することに力を入れており、ユーザーの年齢層に幅が出てきていることも事実なので、適切なコンテンツで適切なインフルエンサーとコラボするなど、企画によっては大きな成果を得ることができる可能性もあります。

市場やコンテンツ特性などの要因から、TikTok広告への投資に不安が残る場合は、自分の商品に関連したコンテンツがTikTokでウケるのかを通常のオーガニック投稿でテストしてから始めるのがおすすめです。

TikTok広告とFacebook広告やInstagram広告との比較

Facebook広告と比較した時のTikTok広告の特徴やメリット・デメリット、どちらが自分の商品に向いているのかなどについて簡単に触れます。

しかしこれはTikTokとFacebookのどちらのプラットフォームが最も優れているのかという観点ではありません。

それぞれのプラットフォームにはそれぞれのターゲット市場やコンテンツ傾向などの特性があるので、自分のマーケティング企画の目的や商品の特性に合わせて、どのプラットフォームが最適なのかを判断しましょう。

TikTok広告とFacebook広告の比較

TikTokとFacebookのロゴ

以下の表は、TikTok広告とFacebook広告の特徴を簡単にまとめたものです

TikTok広告 Facebook広告
ユーザー層 10~29歳 上の世代まで幅広い
ターゲティング精度
市場の競争度合い ブルーオーシャン 競争が激しい
広告の表示方法 おすすめ・発見 多種多様な表示先
コンテンツの性質 エンタメショート動画 多種多様なコンテンツ
広告却下時の対応 公式が24時間以内に返信 ポリシーを示されるのみ
向いている商材 B2C(若年層) B2B含め幅広い
平均CPM 約760円 約1,800円

詳しく説明していきます。

ユーザー層

TikTokは3年連続で世界で最もダウンロードされたアプリに輝くなど勢いを見せていますが、Facebookはいまだに世界で最もユーザー数の多いSNSです。

TikTokの月間ユーザー数が10億人であるのに対して、Facebookは28億9,000万人です。

TikTokはユーザーの大半が10~20代で占められていますが、Facebookでは49%のユーザーが25~44歳です。

TikTokよりもFacebookの方が多様なユーザーに数多くリーチできるプラットフォームであることに違いはありません。

ターゲティング

先述の通りTikTok広告のターゲティングも優秀ではあるのですが、Facebookと比較すると

ターゲティングに用いることのできる情報の量・粒度ともにFacebookに軍配が上がります。

理由としては、Facebookの方が古くから運営されているので、その分収集しているユーザーのデータが多いことが挙げられます。

基本的に、TikTokで可能なターゲティングはFacebookでもできると考えていいでしょう。そして、ターゲティングの粒度に関してもFacebookはTikTokの上を行っています。

たとえば、ユーザーの興味関心に基づいてターゲティングを行う場合、TIkTok広告では『「テクノロジー」に興味関心がある人』までしか絞り込めないのに対して、Facebook広告では『「コンピュータプロセッサー」に興味関心がある人』にまで絞り込んでターゲティングができます。

市場の競争

TikTokよりもFacebookの方が広告出稿する企業数が多いので、広告でユーザーの注目を集める難易度もFacebookの方が高いです。

それに対してTikTokはまだまだこれから成長していく見込みのあるプラットフォームであり、広告自体に関してもユーザーが楽しんで参加できるフォーマットが数々揃っています。

新しいプラットフォームであるTikTokの方が競争相手が少なく、ブルーオーシャンだと考えられます。

広告の表示方法

Facebook広告では、Facebook内だけではなくFacebookメッセンジャー内や、同じくMetaが運営するプラットフォームであるInstagramにも横断的に広告を表示させることができます。

さらに、静画、動画、カルーセル、ストーリーズ、リールなど広告の表示先も広告として使用できるクリエイティブも多様です。

対してTikTokではおすすめページと発見ページにしか表示されません。クリエイティブも基本的にはショート動画のみです。

コンテンツの性質

Facebook広告では、いかにも企業が作ったような普通の広告が表示されても違和感はありません。

しかし、TikTok広告では公式が「広告を作るな、TikTokを作れ」とメッセージを出すように、

広告であってもTikTokユーザーが楽しめるようなエンタメ要素のあるショート動画を作ることが推奨されています。

ユーザーがTikTokを楽しんでいるときに流れてきても広告だと気づかずに楽しめるような自然なコンテンツが作成できればベストです。

広告却下時の対応

SNS広告を作成する際に、提出したクリエイティブが入稿規定に合わないとして却下されてしまった経験はありませんか。

Facebook広告で却下された場合、そのクリエイティブの何が問題なのかを直接具体的に教えてもらえることはほとんどなく

「ポリシーについては以下のリンクから読んで理解してください」と定型文メールが送られてくる場合がほとんどです。

却下されてしまった広告主は、何とどう変えればいいのか判断するのが難しく、困ってしまいます。

対してTikTok広告では、24時間以内に規制理由などの質問にサポートチームが回答してくれます。

具体的な理由と改善方法について答えてくれるので安心して広告を出稿することができます。

向いている商材

Facebook広告では、B2CでもB2Bでも数々の広告事例があり、基本的にどのような業種であっても広告可能です。

それに対して、TikTok広告はあまりB2Bには向いていません。

基本的には若年層に向けてファッション、美容、食品、エンタメなどのB2C商品販売との相性が最もいいです。

費用対効果

アメリカのマーケティング企業が出したレポート(*)によると、

TikTok広告の平均CPM(インプレッション単価)はFacebookよりも遥かに低いとされています。

TikTokの平均CPMは6.06ドルに対して、Facebookは12.57ドルと、2倍以上の開きがあります。

比較的に競争が激しいFacebookではTikTokよりも全般的に費用がかかり、まだ競争が少ないTikTokではまだ小額の予算で効果的なキャンペーンを行える可能性が高いことは間違いありません。

ただし、費用対効果の部分に関しては、インフルエンサーとのコラボの有無や、UGCの発生数などのポイントによって大きく変動しますので、目安としてお考えいただくのがいいかと思います。

Facebook広告とTikTok広告のどちらを選ぶ?

TikTok広告 Facebook広告
ユーザー層 10~29歳 上の世代まで幅広い
ターゲティング精度
市場の競争度合い ブルーオーシャン 競争が激しい
広告の表示方法 おすすめ・発見 多種多様な表示先
コンテンツの性質 エンタメショート動画 多種多様なコンテンツ
広告却下時の対応 公式が24時間以内に返信 ポリシーを示されるのみ
向いている商材 B2C(若年層) B2B含め幅広い
平均CPM 約760円 約1,800円

ここまで、TikTok広告とFacebook広告の特徴の比較を行いました。

まとめると、以下の場合はTikTok広告が向いています。

・ショート動画コンテンツの制作技術がある場合
・短期間で多くの人にリーチすることが目的の場合
・若年層にリーチしたい場合
・予算を抑えたい場合
・ファッション、美容、エンタメなどTiKTokと相性のいいB2C商品を扱っている場合

 

逆に、以下の場合はFacebook広告が向いています。

・動画ではなく、画像のみで広告したい場合
・長期的に安定して広告したい場合
・若年層のみではなく、幅広いターゲットに届けたい場合
・予算が潤沢な場合
・B2B商材を取り扱う場合

プラットフォームの特性を理解して、自分の商品にあった広告を選択しましょう。

TikTok広告とInstagramリール広告の比較

TikTOkとInstagramのロゴ

次は、TikTok広告とInstagramリール広告の比較を行います。InstagramのリールはTikTokと同じショート動画プラットフォームで、TikTokを真似てInstagramがキャッチアップする形で作られたものです。どちらもショート動画がメインのプラットフォームであることから、比較が気になる方も多いのではないでしょうか。

以下の表は、TikTok広告とInstagramリール広告の特徴を簡単にまとめたものです

TikTok広告 Instagramリール広告
ユーザー層 10~29歳 10~39歳
ターゲティング精度
広告の表示方法 おすすめ・発見 リール欄
コンテンツの性質 エンタメショート動画 「映え」ショート動画
広告却下時の対応 公式が24時間以内に返信 ポリシーを示されるのみ
向いている商材 B2C B2C
拡散力
平均CPM 約760円 約700円

詳しく説明していきます。

ユーザー層

TikTokとInstagramはどちらも比較的若年層がメインのSNSとなりますが、Instagramの方が若干年齢層が高いです。

ターゲティング

InstagramはFacebookと同じくMetaが運営するプラットフォームなので、InstagramではFacebookユーザーのデータも活用しながらターゲティングを行うことができます。

ターゲティングの精度もFacebookと同様、TikTokよりも高いです。

また、InstagramもTikTokもどちらもカスタムオーディエンスが設定可能です。

カスタムオーディエンス:配信した広告に反応したユーザーの特性を分析して、類似のユーザーをターゲティング。自分の商品にあったターゲティングを自動で最適化していく仕組み。

広告の表示方法

TikTokではおすすめページや発見ページに広告が表示されます。Instagramリール広告ではリール欄に表示されます。

コンテンツの性質

TikTokもInstagramのリールもどちらもショート動画のプラットフォームですが、受け入れられやすいコンテンツの性質に違いがあります。

TikTokはエンタメがメインのプラットフォームですが、Instagramは「映え」を特に重視したプラットフォームです。

商品のカジュアルな側面をエンターテイメントとして発信したい場合はTIkTok、ブランドとして洗練された高級感を演出したい場合はInstagramリールとの相性がいいでしょう。

拡散力

InstagramのリールよりもTikTokの方がオーガニックコンテンツが拡散されやすいことが、アメリカのマーケティング企業の実験によって明らかにされています。

UGC発生による二次拡散・三次拡散を狙う場合にはTikTokの方が向いていると考えていいでしょう。

費用対効果

TIkTok広告と、Instagramリール広告で、同じ費用で同じ長さの同じ内容のコンテンツで広告を行い、どちらの費用対効果がいいのかを試した実験があります。

その結果、TikTok広告よりもInstagram広告の方が約2倍のリーチ、3倍のインプレッションを達成しました。CPMもCPCもリール広告の方が優れているという結果でした。

この実験結果を素直に受け取れば、TikTok広告よりもInstagramリール広告の方が単純にリーチを得るという観点からいけば費用対効果がいいということになります。

しかし、この実験ではTikTokの方が若年層が多いという点を無視して、どちらのプラットフォームにおいても20代以上のユーザーのみ対象に広告を配信しているので結果の正当性には多少疑問が残ります。

Instagramリール広告とTikTok広告のどちらを選ぶ?

TikTok広告 Instagramリール広告
ユーザー層 10~29歳 10~39歳
ターゲティング精度
広告の表示方法 おすすめ・発見 リール欄
コンテンツの性質 エンタメショート動画 「映え」ショート動画
広告却下時の対応 公式が24時間以内に返信 ポリシーを示されるのみ
向いている商材 B2C B2C
拡散力
平均CPM 約760円 約700円

ここまで、TikTok広告とInstagramリール広告の特徴の比較を行いました。

まとめると、以下の場合はTikTok広告が向いています。

・エンタメ寄りのコンテンツで広告する場合
・インフルエンサーとのコラボ及びUGCの増加を狙う場合

逆に、以下の場合はinstagramリール広告が向いています。

・ブランドの格式高さをアピールしたい場合
・コストを抑えてリーチやインプレッションを得たい場合

プラットフォームの特性を理解して、自分の商品にあった広告を選択しましょう。

自分の商品がTikTok広告に向いているかチェックしよう

では、結局のところどのような商品・目的がTikTok広告との相性がいいのでしょうか。これまでの流れを総合して、自分の商品がTikTok広告に向いているのかをチェックします。

まとめると、この表のようになります。

◎TikTok広告が適している場合 △TikTok広告が適していない場合
・5,000円前後の商品・サービスを販売する場合 ・ターゲットがTikTokユーザー層でない場合
・美容やファッション、食品などの商品の場合
・インフルエンサーとのコラボを検討している場合 ・丁寧なコメント返信に割くリソースがない場合

以下で簡単に説明していきます。

TikTok広告が適しているケース

比較的安価な商品を販売する場合

5,000〜6,000円以下の商品は衝動買いに繋がりやすいため、TikTok広告との相性がいいとされています。

購入に慎重になるような価格帯の商品を取り扱う場合は、ユーザーとの長期的なコミュニケーションを計画した上でのTIkTok広告の活用を検討するのがいいでしょう。

美容やファッションなどの商品を若年層に販売する場合

メイク・スキンケア、アパレル、食品など視覚的にインパクトのある商品はTikTokとの相性がいいです。

そのような商品で、かつ若年層への小売を目的としている場合、TikTokはかなりマッチしています。

インフルエンサーとのコラボを検討している場合

先述の通り、TikTok Creator Marketplace(TCM)の活用で、インフルエンサーマーケティングを組み込んだ広告施策を簡単に行うことができます。

インフルエンサーマーケティングによって認知拡大と信頼感の向上を同時に達成したい場合はTikTokとの相性がいいです。

TikTok広告が適していないケース

ターゲット層がTikTokユーザー層と異なる場合

TikTokユーザーの大半は10〜20代です。

自分の商品を購入する見込みのある層がTikTokのユーザー層と大幅に異なっている場合は、TikTok広告の活用には慎重になるべきです。

これはマーケティング課題というよりは商品とプラットフォームの相性の問題なので、例えば40代に向けて商品を販売する場合などは別のプラットフォームの活用を検討するべきです。

丁寧にコメント返信をするリソースが乏しい場合

TikTokユーザーの特徴として、「企業に人間味を求める」ということがよく言われます。

「いかにもな企業アカウント」はTikTokではウケません。

アカウントの奥にいかに生身の人間を見せて好きになってもらうかが課題になります。

ですので、TIkTok広告において広告主とユーザーとの丁寧なコミュニケーションは本当に重要です。

動画に好意的なコメントを示してくれたユーザーに一つ一つ丁寧に返事を返していくのが理想ですが、それにはかなりの時間と手間がかかります。

最終的な成果を最大化するためにも、ユーザーとの丁寧なコミュニケーションは必須です。

予めリソースを確保しておくのが無難です。

TikTok広告の種類と費用相場を解説

ここまで、TikTok広告の特徴について説明しました。ここからは、実際にTikTok広告の出稿する際に気になる広告の種類や費用についても解説いたします(*)。

TikTokでは、「商品の認知獲得」、「UGCの増加」、「ブランドベネフィットの実感」の3つの目的に合わせた広告プランが用意されています。

 

目的 費用相場
Top View/起動画面広告 認知獲得 500万円
Brand Premium/One Day Max 認知獲得 40万円〜400万円
ハッシュタグチャレンジ UGCによる情報拡散 1,000万円
ブランドエフェクト ブランドベネフィットの実感 400万円
オンライン運用型広告 リーチ→コンバージョン 1,000円〜(入札方式)

以下でそれぞれの広告の特徴や費用について詳しく解説します。

認知獲得目的

認知獲得を目的としたTikTok広告には、Top View、起動画面広告、Brand Premium、One Day Maxの4種類があります。

Tip View

ユーザーがアプリを起動して一番初めに表示される動画として配信される広告です。

1日に500万リーチは期待できるとされているので、確実に認知を向上させたい企業におすすめです。

起動画面広告

こちらもTop Viewと同じく、ユーザーがアプリを起動して一番はじめに表示される広告です。

Top Viewとの違いは1日1社限定枠である点と、動画ではなく静止画でも可能という点です。

Top Viewも起動画面広告も、費用相場は500万円前後とされています。

Brand Premium

こちらはシンプルな動画広告です。

ユーザーがTikTokで視聴している動画と動画の間に自然に差し込まれる形の広告となります。

LPやアプリストアへの誘導を行うことができます。

One Day Max

こちらは1日間限定で、ユーザーがTikTok内で一番はじめに接触する広告として配信されるものです。

おすすめの4つめの動画として配信されます。

Brand premiumやOne Day Maxなどの通常のインフィード広告の費用相場は40〜400万円と幅があります。

ハッシュタグチャレンジ

ハッシュタグチャレンジは、ユーザーが楽しんで参加できるTikTokならではの広告です。

企業が企画したハッシュタグチャレンジに対してユーザーは動画を作って参加したり、そのように作られた他のユーザーの動画を視聴したりなど多様な体験がすべてブランド体験と紐づくので高いエンゲージメントが見込めます。

費用相場は1,000万円と高額ですが、通常のインフィード広告の2.5倍のエンゲージメントを記録しており、認知向上、興味関心の獲得、購買意欲の醸成など様々な効果を発揮します。

ブランドエフェクト

ブランドエフェクトはユーザーが動画を作る際に使えるエフェクトとして2D、3D、ARなどの技術を駆使したクリエイティブコンテンツを提供する形の広告になります。

例えば、新発売のメイク用品の発色をフィルターで再現することで、ユーザーがスマホのカメラを通して実際にそのメイク用品を使用した時の加工を施すなどして、擬似体験を作り出せます。

ユーザーがエフェクトの使用を通して商品やブランドの世界観を体験できるので、ロイヤリティの向上など様々な効果が期待できます。

ハッシュタグチャレンジと組み合わせて実施することによってさらに強力なブランド体験ツールになるので、エンゲージメントを圧倒的に向上させることができます。

費用相場は380万円程度とされています。

オンライン運用型広告

TikTokには上記に加えて、運用型の広告プランも存在しています。

これは「リーチ」「動画視聴数」「トラフィック」「アプリのインストール」「リード生成」「コミュニティインタラクション」「コンバージョン数」の7つの目的から選択し、予算と目的に合わせてTikTokのアルゴリズムが出稿された広告を最適なユーザーに届けていくものです。

最低入金金額は1,000円からとなっていますが、入札方式となりますので、露出を増やすためには強めの入札金額を設定する必要があります。

TikTok広告キャンペーンを成功させるための5つのポイント

ここまでで、TikTok広告の全体像をなんとなく掴んでいただけていれば幸いです。

ここでは、TikTokのオンライン運用型広告の出稿を前向きに検討されている方に向けて、広告を成功させるために抑えておくべきポイントを紹介いたします(*)。

TikTok広告を成功させるポイントをまとめると、以下の5つになります。

・TikTok広告マネージャーの使い方を覚える
・TikTokに適したクリエイティブを制作する
・ターゲティングを最適化する
・成果につながるハッシュタグを選択する
・CTAを工夫する

順番に説明していきます。

TikTok広告マネージャーの使い方を覚える

TikTokに広告を出すには、TikTok広告マネージャーを通じて行います。これは広告の作成、配信、及び数値データの管理など広告運用全般にわたって活用する必要のある公式ツールです。

TikTok広告マネージャーのアカウントを作成するのが初めの一歩です。

以下はでTikTok広告出稿までの流れを簡単にまとめますのでぜひ参考にしてください。

①TikTok for businessにアクセスして「今すぐ始める」をクリック

TikTok for Business

②基本情報を入力してアカウントを開設
③支払い情報を提出して、アカウントが承認されるのを待つ
④承認されたら、アカウントページから「広告を作成」ボタンをクリック
⑤TikTok広告の目的を選択
⑥プロジェクト名と予算を設定
⑦広告クリエイティブを作成

TikTokに適したクリエイティブを制作する

TikTokはショート動画プラットフォームですので、広告でも15秒未満の短い長さの動画が一般的です。

15秒というユーザーとの接触時間の中で、いかに印象に残るクリエイティブを作成するかが課題になります。

はじめに抑えたいポイントとしては

・フィルターやステッカーなどのエフェクトを活用する
・オーガニックコンテンツと並べても違和感のない「TikTokらしい」動画を制作する
・流行りの音源を活用する

 

の3点になります。

TikTok公式の声明である「広告を作るな、TikTokを作れ」に従いながら、自分の商品にあったやり方で勝ちフォーマットを探っていきましょう。

ターゲティングを最適化する

広告を成功させるには適切なターゲティングが重要になります。

TikTok広告マネージャーを使ってターゲットを設定する方法は次の通りです。

・「広告グループ」をクリックし、「ターゲティング」へと移動
・ターゲットにするユーザーのセグメントを選択

TIkTok広告マネージャーを操作する様子

成果につながるハッシュタグを選択する

TikTok広告においてハッシュタグを使用する目的は、自分から興味関心を持って検索するユーザーにコンテンツが表示されるようにするためです。

例えば、スターバックスのコンテンツを探している人はTikTok内検索で#StarBucksと検索します。

同様に、必要としているユーザーに情報が届くようにハッシュタグを活用し、コンテンツをカテゴリに整理しましょう。

自分の商品を気に入る可能性のある層にリーチするためのハッシュタグを選ぶにはコツが3つあります。

・競合他社事例を参考にする
・トレンドを参考にする
・TikTok内で検索して見つける

競合他社事例を参考にする

すでにTikTok広告を成功させている競合他社がいれば、そこで活用されているハッシュタグを参考に1~2つほど用いて認知度向上を狙いましょう

トレンドを参考にする

発見ページでトレンドに入っているハッシュタグを探し、そのうちで自分の商品やブランドとマッチしているものを選びましょう

h4 TikTok内でハッシュタグ検索する
自分の商品と関連のあるキーワードでTIkTok内検索をして、検索欄の下の「ハッシュタグ」をタップすると、キーワードと関連性が高くボリュームも一定あるハッシュタグが表示されるので、そこから選びましょう

以上の3つのコツを踏まえて、適切なハッシュタグを選択するのがおすすめです。

CTAの効果を高める4つのポイント

TikTokユーザーは1日に数百本以上の動画を視聴します。

その中で広告に関心を持ってもらい、ユーザーに行動してもらうために、ユーザー行動を促すためのCTAは非常に重要です。

TikTok広告マネージャー内に事前に用意されているCTAのフォーマットもあるのですが、独自のCTAボタンをデザインしてA/Bテストを繰り返していくことをおすすめいたします。

CTA作成のポイントを4つほどまとめます。

・文字数はできるだけ少なく、簡潔に促したい行動を伝える
・動画のトーンと調和が取れていて、かつ注目を引く配色にする
・ユーザーが思わずクリックしたくなるような「切迫感」を演出する
・同じ広告のCTAボタンのデザインのみを変更して、A/Bテストを繰り返す

以上のポイントに気をつけながら、最適なCTAのデザインを見つけていきましょう。

TikTok広告の国内外での成功事例を6つ紹介!

ここからは、TikTok広告を活用したキャンペーンの成功事例を、日本国内・国外に分けて4つずつ紹介していきます。TikTok広告の具体的なイメージを深めたり、企画の参考にしたりなどぜひお役立てください。

TikTok広告の国内成功事例4選

ブルボン・アルフォート

TIkTokを起動して最初に目にするフルスクリーン広告「Top View」の成功事例としてはブルボンのアルフォートのキャンペーンが有名です。

アルフォートの場合は、テレビCMに使っている動画クリエイティブをTikTokユーザーにもリーチさせることを目的にTop View広告を活用。

スキップ可能な広告であったにもかかわらず平均値よりも高い視聴時間、広告認知度を達成しました。

テレビCM向けに作成した既存の横型動画素材を活用して縦型動画に編集する形で行われたキャンペーンですが、シンプルに横型素材をトリミングして縦型素材にするのではなく、横型素材を上下2段に組んで表示して、横型素材の上下に文字や商品画像を配置するなどの工夫を行い、既存の素材で伝えたかったメッセージや世界観を崩すことなく縦型動画素材への変換を実現。高い広告効果を達成した事例となります。

大塚製薬・ファイブミニ

大塚製薬が販売する「美味しく手軽な食物繊維補給飲料」である「ファイブミニ」もTikTokで若年層を購買に結びつけるTikTok広告キャンペーンに成功しています。

インフィード広告ではTikTokで人気のインフルエンサーを起用し、再生回数やいいね数を獲得。起動画面広告にて、ファイブミニ1パック(6本入り)を1,000名にプレゼントするサンプリングキャンペーンを行いました。

@motokano._.29 最近マイブームが来てるオススメドリンクだよー!🧡#ファイブミニ #食物繊維 #PR ♬ WAVE 16bit 44.1khz(968422) – ImoKenpi-Dou

多数のコメントが寄せられ、まだ手にしていないユーザーの購入の後押しになるとともに、若年世代のみではなく30代の応募も獲得しています。

ファイブミニのTikTok売れは一過性のものではなく、ハッシュタグ「#ファイブミニ」がついた動画の視聴回数は2022年10月上旬で3,600万回を超えています。

さらに売上も好調を維持しているとのことです。

ライオン・Lightee

ライオンの美白ハミガキ「Lightee(ライティー)」はTiKTokのブランドエフェクトとハッシュタグチャレンジ広告で成功を収めました。

歯の色が明るいことが顔の印象まで明るく見せるというライオンの調査データに着目し、歯の色で顔の印象が変わるということをフックにオリジナルのブランドエフェクトを開発。

同時にハッシュタグチャレンジ「#顔の印象は歯で変わる」を開催。TIkTok内で有名なインフルエンサーともコラボして、企画を行いました。

ポケットモンスター・Pokémon Café Mix

ポケモンが開発したスマホアプリ「Pokémon Café Mix」はブランドエフェクト+インフィード広告を組み合わせるという斬新なパッケージで成功を収めた事例です。

幅広い年代の女性からポケモンブランド新作タイトルの認知獲得を目指して、オリジナルのブランドエフェクトを制作。

ブランドエフェクトによってゲームの世界観や楽しさをユーザーに体感してもらう企画となっています。

開始からわずか1週間で13万人以上のユーザーにブランドエフェクトを体験してもらうという好成績を収め、ブランド認知はゲーム業界平均の約2倍のリフト率を達成しています。

楽曲に関してもTikTokで人気のミュージシャンを起用し、オリジナル楽曲を制作。

@ujitama0 『Pokémon Café Mix』が配信されました。 音源制作担当させていただきました!みんなはどのポケモン派??☕️ #ポケモンのカフェにようこそ #pr ♬ Pokémon Café Mix – Pokémon

TikTokというプラットフォームに最適化した最先端広告の成功事例と言えます。

TikTok広告の海外成功事例2選

Spotify・Duo

大手音楽ストリーミングサービスSpotifyはドイツにおいてカップル向けの新しい「Duo」プランの認知度を高めるという目的でTikTok広告キャンペーンを行いました。

ハッシュタグ「#HowDuoYouListen」というカップルで一緒に踊るダンスチャレンジを広めるハッシュタグチャレンジを実施しました。

ドイツのデジタルネイティブ世代のカップルたちがこぞってチャレンジに参加したことによって、TikTokユーザーたちの手によって作られたコンテンツ(UGC)が多数生成され、認知・エンゲージメントともに高いパフォーマンスを記録しています。

Spotifyはハッシュタグチャレンジとともにインフィード広告も6日間併用。

さらに6人のTikTok内のインフルエンサーと共同でキャンペーンを開始したことで、合計280,000組以上のカップルがチャレンジに参加。合計7億1,300万回以上の動画再生回数を記録しました。

TikTok広告において、ユーザー参加型の楽しい企画を用意することの重要性を理解するために優れた事例であると言えます。

BMW eDrive

世界随一の自動車ブランド、BMWもハイブリッド車BMW eDRIVEの韓国での認知向上を狙ってTikTok広告を活用しました。

韓国の人気のミュージシャン兼TikTokインフルエンサーのHenryと共同で「e-ideal Vibe」キャンペーンを行いました。

これはBMW eDRIVEのボンネットを叩く音や充電器を差し込む音などのみを使って、Henryの楽曲をリミックスし、そうして作られた楽曲を用いてハッシュタグチャレンジを広める試みでした。

Henry以外にも5人のインフルエンサーが協働し、6日間のインフィード広告も併用。3,400人が参加し、4,599万回の動画再生。629万回のエンゲージメントを達成しました。

TikTok広告の特徴と使い方のまとめ(よくある質問)

以上、TikTok広告の特徴や種類、費用や相場などの基本的な情報や、Facebook広告、Instagram広告と比較した際のメリット・デメリットなどを詳しく解説し、

TikTok広告の出稿方法や成果を出すためのポイントについても成功事例を踏まえて説明しました。

最後に、TikTok広告に関するよくある質問に回答する形で全体の内容をまとめます。

TikTok広告の費用相場は?

企画の目的や規模によって1,000円〜1,000万円と大幅に変わります。

TikTok広告を始めるまでの流れは?

TikTok広告マネージャーのアカウントを作成して、広告の目的を選択。

プロジェクト名と予算を設定して、広告クリエイティブを作成、ターゲットユーザーを設定して、スケジュールを確定させれば広告を始めることができます。

TikTok広告が向いている商品・サービスとは?

特に若年層をターゲットにした小売商品には向いています。
ですが、効果があるのかないのかはやってみるまでわかりません。
どのような方でも一度挑戦してみる価値はあります!!

TikTok広告制作で注意すべきポイントは?

注意を引くインパクトのあるクリエイティブで、簡潔なCTAを組み込むこと。
そして、適切なハッシュタグを選ぶことです。
表示されて1秒でユーザーの注意を引くことができるか?が最も重要なポイントになります。

TikTok広告で困ったら

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特に、TikTok広告で成功を収めるためにはTikTokトレンドの把握が最も重要なポイントとなります。
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